「心地よく、自分を生きる」
それが大切なのだと気づいたのは、「自分」を生きている実感を失ってからのことでした。
人の目を気にして、誰かに認めてもらうために動き、自分の本音を無視し続けた結果……
自分の人生が「人ごと」のように感じ、生きている意味ってなんだっけ?と考える灰色の日々に。
このままでは、生きるのが苦しい……じゃあどうしたらいいんだろう?
その問いの先にあったのが、「心地よく自分を生きる」を取り戻すことだったのです。
「自分を生きる」とは、どういう事なんだろう
そもそも「自分を生きる」って、どういうことなのか。
それを知るために、まずは「自分を生きられてない状態」だったときのことを、書き出してみました。
「自分」を生きられていないと、起こること
・自分の人生を「人ごと」だと感じる
・何のために生きているんだろう?と疑問を持つようになる
・感情がうまく味わえなくなる
・誰かと比較することで自分を捉えようとする、つまり他人の人生にばかり目がいく
ざっくり言えば、「自分」の喪失という感じです。
誰と話しても、何をしていても、主語である「わたし」がいない感じ。
自分が何を思うのか、何がしたいのか、どういう方向へ進みたいのか、何もわからない。
そのまま放っておいたら、悲しいと思っていないのに涙が出たり、嬉しい楽しいという感情が湧かなくなったりもしました。
これでは「何のために生きているんだろう?」と思って当然かなあと、客観的に振り返ると感じます。
「自分を生きる」とは
じゃあ「自分を生きる」とは、どういう状態なのか。
それは自分の行動と思考と心が、ちゃんと手を繋いでいること。自分と「自分」の仲が良いこと。
自分が、自分の人生の主人公である、という実感。
他の誰でもなく、自分の人生の操縦桿をわたしが握っているという感覚。
そしてその「自分を生きている」という実感を得ながら、心地よい日々を過ごすこと。
それが、わたしが目指したい「心地よく自分を生きる」の状態です。
心地よく「自分」を生きるために必要なこと
心地よく自分を生きるためには、何が必要なのか。どうすればいいのか。
「自分」を喪失して苦しんだ日から、何年もかけてずっと考えて、わたしが出した結論はこちら。
【心地よく自分を生きるのに必要なこと】
1)自分とちゃんと対話する
2)自分のものさしを持つ
1)自分とちゃんと対話する
そもそも「自分」を見失ったのは、自分が「自分」を無視してきたことが原因でした。
他人の目を気にしたり、「ふつうはこうだから」という理由で自分の本音を聞かないフリし続けたら、そのうちに「本音を言っても無駄だ」と思うようになり、何かを思うことすらあきらめてしまう。全部が人ごとになる。自分の人生に、興味がなくなってしまう。
そうならないために、ちゃんと自分と対話する時間を持つこと。
自分の本音を聞くこと。自分が何を思うのか、何が嫌で、何が好きで、どうしたいと思っているのか、わかろうと努力すること。
「ふつうは」とか「みんなこう言っている」を振りかざすのではなく、まず「自分はこう思う」から始めること。
そのための対話の時間が、とても重要だと感じます。
では具体的にはどうすれば自己対話できるのかについては、こちらの記事にまとめていますので、ぜひ。
2)自分のものさしを持つ
「ふつうは」とか「周りは」とか「誰々さんがこう言ってた」と、自分以外を主語にして人生の舵取りをしないこと。
そのために重要なのが、自分のものさしです。
自分は何をどう思うのか、どうあれば幸せなのか、何ができたら嬉しいのか。
「人からどう見られるか」ではなく「自分にとってはどうなのか」を基準に、物事を考えること。
そう意識することが、自分の人生を生きること、そして誰かとの比較で自分の価値を測ろうとしない日々の、第一歩です。
自分のものさしを持つ方法は、先ほど書いた「自分との対話」に通じています。
では、自己対話を通して得た「自分のものさし」で、これからを選んでいくにはどうすれば良いか?
何かを選ぶとき、始めのうちはどうしても思考の癖で、これまで使っていた「誰か」や「一般的に」のものさしが先にスッと出てきてしまうかもしれません。
でもそこで、いったん「いや、まてよ?」と立ち止まること。
新しく手に入れた自分のものさしを出して、それに照らし合わせて考えてみること。
こればっかりは筋トレみたいなもので、少しずつ、何度も繰り返して、自分のものさしをスッと出せるよう練習していくしかありません。
でもその地道な練習の先には、心地よく自分を生きる日々が待っているから。
わたしもまだまだ練習中ですが、いっしょに思考の筋トレ、がんばりましょうね!
「自分」を生きると、日々はどう変わるか
自分を見失い、何で生きてるんだっけ……と絶望したわたしが、「心地よく自分を生きる」を大切にし始めて変わったことは、こんなことです。
【変わったこと】
・明日や未来が楽しみになった
・無理する機会が減った
・自分なら大丈夫と思えるようになった
自分の人生を、自分で選んで生きている。
その実感が、これほどにも心の安定と、これからへの期待に変わるとは。
ただし、ストレスがまったく無くなるというわけではありませんし、当然ながら人生が良いことばかりになるわけでもありません。嫌なことはあるし、悲しいことも起きます。心地よく自分を生きていれば人生が薔薇色!とは、言えません。
ただ、そういうことがあったとしても「自分の人生のおもしろさ」を感じられるようには、なったかな。
自分を生きること、心地よさを大事にすること、自分をもっと活かしていけるという自信。自分なら大丈夫という、自分から自分への信頼。そんなものにつながっているんじゃないかと思います。
これを読んでくれた方にとって、何か参考になったら嬉しいです。