じぶんジカンのノートを使っていただいている方の、人生の波やその時々で悩み考えてきたことを伺うシリーズ「じぶんジカンな人々」。
第三回は、シーグラスアートブランドの『hikari living』を営む高松恵美利さんにお話を聞きました。
看護師として働き始めて3年が経った頃、働き方に悩んだ時にじぶんジカンのノートと出逢ってくれたそう。
自分の心の声に耳を傾け、看護師を辞めてから「やってみたいこと」の方向へ舵を切ってきた恵美利さんが、これまでの悩みや葛藤、そしてそれらをどう乗り越えてきたのか、教えてくれました。
【Profile】高松恵美利
1993年・岩手県生まれ。神奈川県茅ヶ崎市在住。2023年6月にシーグラスアートブランド「hikari living」をスタートし、オンラインショップでの販売を行う。ブランド運営のほか、雑誌やWEBメディアにてライターとしても活動中。
働き方に悩む中で「自分の心の声を無視したくない」という本音に気づく
「もともと看護師をしていたのですが、患者さんが最優先という仕事の性質上、自分の心を無にしないと保っていられないような毎日でした。
仕事量が多くて分単位で動くような日々で、一息つく暇もない働き方に心も体も疲れてきてしまって……。
職場の人達は優しかったですし、やりがいはある仕事でしたが、働き方としてちょっとしんどいなあと感じていたんです。」
自分に合った働き方を考える中で、『自己分析ノート』を手に取る。
「ノートに取り組んでみると、『心の声を無視しない』という言葉を自分が何度も書いていることに気づきました。嫌だなと感じていること、本当はこうしたいと思っていることを、無視したくないんだなとわかったんです。」
そして、3年間勤めた看護師を辞めることに。
「看護師を辞めたあとは、保健師の仕事と、ライター業を始めました。
保健師は、もともと『いつかはやりたい』と思っていた仕事でした。病気の予防に興味があり、看護師になる前から『ゆくゆくは保健師に』とイメージしていたので、自分の中ではスムーズな転職でした。
一方でライター業は未経験の分野でしたが、書くことが好きだったので『やってみたい』と思いました。フルタイムで保健師の仕事をしながら、複業として未知の分野である執筆業にも挑戦することに決めたんです。」
試行錯誤の中で見つけた「わたしだからこそできること」
保健師兼ライターという新しい働き方をスタートしてから取り組んだ『働き方を考えるノート』には、恵美利さんにとって “働く上で大事にしたいこと” が綴られている。
「ゆっくり自分のペースで働けること、人と程よい距離感で関われること、それで人が喜んでくれることを仕事にしたい。
看護師時代に感じた違和感も踏まえて、どうすればその『自分にとって働く上で大切なこと』を大事にしていけるか、考えるようになりました。」
その後も、より心地よい働き方ができるように試行錯誤してきた恵美利さん。
保健師として働く場所を変えてみたり、勤務の頻度を変えてライターのお仕事を増やしたり、保健師を退職してライター専業になったりした末、現在はライター業も少し続けながら、主にシーグラスアートのブランド『hikari living』を運営している。
「2023年6月に『hikari living』というシーグラスアートのブランドを立ち上げました。
自分が好きなものをつくって、お届けして、それで喜んでくださる方がいて。過去の自分から比べると、自分が納得できる働き方ができているなあと感じます。」
自分のブランドを始めるきっかけとなったのは、2022年11月に行った自身の結婚式だったという。
「自分の結婚式でシーグラスを使った結婚証明書を手づくりしたのですが、その仕上がりがとても気に入っていて、見るたびに癒され、優しい気持ちになっていることに気づいて。
それで、”シーグラスの美しさを通して誰かにも癒しや優しい時間を届けられたら” と思いました。
結婚証明書やアートを通してシーグラスの魅力や優しい時間をお届けするのは、わたしだからこそできることだと感じたんです。」
ハンドメイド作品の販売という新たな挑戦に、「欲しいと思ってくれる人がいなかったらどうしよう」と不安を抱きながらも始めた『hikari living』だったが、販売開始時からたくさんの注文が。今も多くの人に愛されるブランドとなっている。
自分の本音と向き合いながら、自らの手で働き方を選択してきた恵美利さん。
何か悩むことがあった時は、どうやって自分の本音を聴いているのだろう。そして、どうすれば勇気がいるような道も選んでいけるのだろうか。
「モヤモヤした時には、ノートに書き出して頭の中を整理するようにしています。
そしてある程度モヤモヤの正体がわかってきたら、信頼できる人に話したり。人に話すことで、さらに気持ちの整理ができて、行動するための覚悟ができることが多いです。
わたし自身はそんなに決断力のあるタイプではなく、うじうじ悩んだりしてしまいがちなので、人から『いいね!やってみなよ!』と言ってもらったりすることで、一歩踏み出せたことがたくさんありました。家族や友達、先輩など、前向きなことを言ってくれる人が周りにいて、ありがたく思っています。」
「心の声を無視しない自分」でいられるように工夫する
自分に無理をさせてしまったり、心の声を無視してしまったりする人は、少なからずいると思う。
「看護師時代に心を無にして必死に働いていた昔の恵美利さんのような人に、何か伝えるとしたら?」と聞いてみた。
「人それぞれ環境が異なるので、簡単に『仕事を辞めたらいいよ』とは言えないですが……
“自分の気持ちを否定しないで、自由に考えて大丈夫” と伝えたいです。その本音に耳を傾けて、そちらの方向に進むためにできることを考えてみてほしいなと思います。
わたしも劇的に何かを変えてきたというよりは、少しずつ行動してきました。ゆっくりではありましたが、自分が動くことで、心地よい方向へと進んでこられたと思います。」
現状に不満を持っていて「このままでは嫌だ」と思っていても、状況を変えることは、簡単にできることじゃないはず。
自分の本音を叶えてあげるために恵美利さんが意識していることを、最後に教えてもらった。
「自分だけだと勇気が出ないことも多いので、周りの信頼できる人に背中を押してもらったり、あとはじぶんジカンさんのノートの中身やSNSの発信にも触れ続けて、『心の声を無視しない自分』でいられるようにしていました。
実際のところ、自分の本音に従って転職や挑戦をしてみて後悔したことが一度も無いんです。自分で納得して、道を選んでいるからかもしれません。
これからも、自分の心の声と向き合いながら、心地よい方向へ進めるように道を選んでいけたらいいなと思います。」
恵美利さんが取り組んだノート達
印象に残っているページ
「『自己分析ノート』の “人生の岐路における判断軸” の質問が印象に残っています。
このページには「これ以上自分の心を無視したら、感情が無くなってしまうんじゃないかと思った」と書いているのですが、そこから「自分の心の声を無視しない」という想いが出てきて、その後の自分にとっての指針になりました。」
ノートに取り組んでみて良かったこと
「自分の心の声を無視しないと決めた時から、どんどん自分の本音を大切にできるようになってきた気がします。
やってみたい / やりたくないの気持ちが、ちゃんと自分から出てくるようになりましたし、それを無視せずにいられるようになりました。」
「やりたいことを見つける」がテーマの自己分析ノート。
厳選された21の質問を収録した、30ページ&A5サイズのリングノートです。
自分の本音を聴き、わくわくするこれからをつくるための時間をお届けできますように。
今回インタビューを受けてくださった恵美利さんが運営する『hikari living』については、こちら。
【 hikari living 】
「暮らしと地球に優しい時間を贈る」をコンセプトに、日々の中に優しい時間をお届けするブランド。シーグラスを使ったアート作品や結婚証明書をオンラインショップにて販売中。地球に優しいものづくりにも取り組む。Webショップ / Instagram / note