こんばんは、じぶんジカンの岡本です。
月に1回、岡本が「じぶんジカンユーザーさんにおすすめしたい本」をご紹介していくコラム。
3月は「コーヒー時間に合う、おすすめの3冊」を選んでみました。コーヒーをおともに、のんびり過ごす時間を取るきっかけにしていただけると、嬉しいです。
【今回ご紹介する3冊】
1)月とコーヒー
2)珈琲の表現
3)虹の岬の喫茶店
夜、読書、コーヒーと相性抜群の1冊
最初にご紹介したいのは「読書の余韻」満載な本です。
「月とコーヒー」のような物語を味わいに
「月とコーヒーは不必要だけど、ないと日常が味気ないものになる」と著者の吉田さん。
「月とコーヒー」のような24つの優しい物語たちが1冊にまとまっています。
まるで休憩がてらカフェで一杯飲むときのように、読むとホッとひと息つけるような短編小説たちです。
1日の終わり、「心地よい夜」を過ごせていない人におすすめしたい
どの物語にも、小説らしい「劇的な」展開は見当たりません。
どこかありふれているような、だけど夢の世界のような、そんな不思議な世界に浸れます。
寝しなに一編ずつ、カフェオレを飲みながら読むと良い夢が見られ予感のする、そんな1冊です。
「余韻」を味わうことで、心地よい時間を過ごせる
「この続きはどうなるの?」
どの小説もわかりやすい結末はなく、なんだか続きがありそうな気が。
コーヒーを片手に続きを妄想したり、その後に想いを馳せることが、個人的にはとても心地よかったです。
自分好みの「一杯」をじっくり追求したい方におすすめの1冊
次は「珈琲」の魅力がたっぷり詰まった1冊。
「自分の好きな珈琲」について、深く考えるきっかけになる1冊
著者の蕪木さんは、喫茶店を運営している方です。
珈琲の淹れ方や豆の選び方、季節や時間にあった珈琲の種類や相性の良いお菓子など、珈琲にまつわることをとても丁寧に教えてくれます。
この本を読めば、珈琲がもっと好きになり、珈琲を飲む時間が豊かになると思います。
丁寧な時間を持ちたい方に、おすすめ
珈琲を気軽に飲むというよりは、淹れる時間も含めてしっかり味わいたい、という方におすすめです。
この本を読みながら、自分の好きな豆を知り、好きな焙煎度を知り、淹れ方を知り。
そうやって積み重ねていく時間が、なんだか自分を大切にする時間のようで、とても豊かです。
手間をかけたもの、非効率なものを大切にしていきたい
手間をかけて、丁寧に珈琲を淹れること。それは今の時代の流れとは対極にあるのかもしれません。
ですが蕪木さんが大切にされているように、心を込め手間ひまかけたものにこそ、感動があるのかもしれません。
「駆け足になっていて周りの景色が見えてないのでは?」と、時おり自分に問いかけたいです。
優しいカフェ物語の、金字塔
最後はコーヒーと音楽に救われる、癒しのパワー満載のカフェ小説です。
コーヒーの醍醐味が詰まった温かい物語
岬の先端でカフェを1人で営むおばあさんが主人公の作品。
美味しいコーヒーとお客さんに合わせた音楽の選曲で、不安や葛藤を溶かしていきます。傷ついたお客さんの心にも次第に変化が生まれていきます。
コーヒーと音楽とおばあさんの優しさが生む「空間」が心地よい1冊です。
心がよれよれになった時に、読んでほしい
読んでいくと、作中の傷ついたお客さんたちが癒されていくように、まるで自分も「岬カフェ」でおばあさんにコーヒーを淹れてもらっているような感覚になり、心が浄化されます。
今の自分で良いんだと、この本にいつも勇気をもらっています。
自分に嘘をつかず、ワクワクする道を選んでいたい
岬カフェのおばあさんをはじめ、葛藤を抱えたお客さんも自分の道を見つけ進んでいきます。
世間体や常識に縛られすぎず、自分の心が跳ねる道を探して、その道を歩いていきたいなあと、この本を読むと毎回感じてしまいます。
難しい顔をせず、相手を想い自分が楽しくコーヒー淹れる
私は自分でコーヒーを淹れるのが好きなのですが、もっと上手になりたいなと、コーヒーの本を読んで改めて感じました。
「難しい顔をせず、相手を想い自分が楽しく淹れること」
これがコーヒーを美味しくする秘訣と、この3冊が教えてくれたので、その心持ちでこれからもコーヒーを淹れていきたいと思います。
みなさまも、良い読書時間を。